矯正においてまず重要なのは、上の前歯です。上の前歯が顔のどの位置にあるかによって、笑顔の印象が変
わってきます。位置が前過ぎると、口元が出て、歯が目立ちすぎる笑顔になります。奥にありすぎると、老けた寂しい笑顔になります。上すぎると、老けて見えたり、下すぎると歯ぐきが目立ってしまいます。また顔の真ん中と歯の真ん中が合っていないとアンバランスな印象を与えがちです。
まず事前の精密検査で上の前歯のあるべき位置を決定し、それに合わせて他の歯を並べ、きちんとした噛み合わせを丁寧に慎重に作っていきます。

症状:正中のズレ・開咬・反対咬合
装置:舌側矯正・i-station
治療期間:1 年半

治療前

《症状》
上の歯の真ん中が顔に対して左(向かって右側)へ、下の歯の真ん中が顔に対して右(向かって左側)へずれていました。(合計7 ミリのズレ)
開咬(上の前歯と下の前歯が噛み合わない)がありました。
反対咬合(受け口)がありました。特に下の歯の左側が、歯1 本分前に出ていました。

通常の治療であれば、顎を切る手術を伴う矯正治療が必要でしたが、患者様が入院が必要な外科手術をする事を望まれなかったので、i-station を用い、外科手術なしで矯正治療を行いました。
舌側矯正治療で、歯科矯正用アンカースクリューi-station を使用し、治療期間は1 年半で矯正装置を外す事ができました。
通常の矯正治療であれば、真ん中を合わせるのは、2 〜 3 ミリが限界ですが、i-station を使用すると、7ミリのズレも解消する事が可能です。
《症状の改善》
上の歯の中心と下の歯の中心が合いました。
開咬(上の前歯と下の前歯が噛み合わない)が改善しました。
受け口が改善しました。
右側(向かって左側)の奥歯の噛み合わせが改善しました。
左側(向かって右側)の犬歯(前から3 番目の歯)の位置のズレが改善しました。

この患者さまは、どの矯正歯科や大学病院に行かれても、外科矯正が必要で、期間も3 年以上はかかると言われ、当クリニックに来院されました。
当クリニックの歯科矯正用アンカースクリューi-Station を使用することで、入院が必要な外科矯正をする必要がなく、しかも、目立たない矯正で歯並びを改善することができ、患者さまも大変喜んでいらっしゃいました。

治療後



歯科矯正治療に伴う一般的なリスクや副作用について

@最初は矯正装置による不快感、痛みなどがあります。数日から1〜2週間で慣れることが多いです。
A歯の動き方には個人差があるため、治療期間が予想より長期化することがあります。
B装置や顎間ゴムの扱い方、定期的な通院など、矯正治療では患者さまのご協力がたいへん重要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
C治療中は、装置がついているため歯が磨きにくくなります。虫歯や歯周病のリスクが高まるので、丁寧な歯磨きや定期メンテナンスの受診が大切です。また、歯が動くことで見えなかった虫歯が見えるようになることもあります。
D歯を動かすことにより歯根が吸収されて短くなることがあります。また、歯肉が痩せて下がることがあります。
Eごくまれに、歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
Fごくまれに、歯を動かすことで神経に障害を与え、神経が壊死することがあります。
G治療中に金属などのアレルギー症状が出ることがあります。
H治療中に、「顎関節で音が鳴る、顎が痛い、口が開けにくい」などの顎関節症状が出ることがあります。
I問題が生じた場合、当初の治療計画を変更することがあります。
J歯の形状の修正や、噛み合わせの微調整を行なうことがあります。
K矯正装置を誤飲する可能性があります。
L装置を外すときに、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、補綴物(被せ物など)の一部が破損することがあります。
M装置を外した後、保定装置を指示通りに使用しないと後戻りが生じる可能性が高くなります。
N装置を外した後、現在の噛み合わせに合わせて補綴物(被せ物など)の作製や虫歯治療などをやり直す可能性があります。
O顎の成長発育により、噛み合わせや歯並びが変化する可能性があります。
P治療後に親知らずが生えて、歯列に凹凸が生じる可能性があります。加齢や歯周病などにより歯を支える骨が痩せると、歯並びや噛み合わせが変化することがあります。その場合、再治療が必要になることがあります。
Q矯正治療は、一度始めると元の状態に戻すことが難しくなります。
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